祓川神楽 (国指定・高原の神舞)

▶ in 神楽好き(カグラー) posted 2010.12.13 Monday / 18:22

霧島の峯より奥の霧はれて現われ出ずる其の峯の守

12月第二土曜日†日曜日朝(今年は11日夕†12日朝)にかけ、宮崎県西諸県郡高原町の、祓川(はらいがわ)神楽、を見学して来ました。
高原町は、霧島山の東麓に位置、 高原町のWebPage によると“祓川神楽は霧島東神社(旧名;霧島山東御在所両所権現社)の社家の年中行事の一つとして、祓川の集落に伝えられており、以前は旧暦の11月16日の夕刻から翌朝にかけて、神楽宿とした民家の庭先に御講屋を設置して行われておりましたが、現在は12月第2土曜日に、祓川神楽殿前の広場で行われている”との事で、神楽は約400年ほど前から行われていると推定されているとの事。
祓川神楽(高原の神舞) 剣

霧島東麗地域の「神舞(かんめ)」

霧島周辺では本来、「神楽」では無く、「神舞(かんめ)」(地元では「神事(かんごっ)とも」と称しますが、現在は、世間一般的に知られた名称として、分かりやすく「神楽」とも並称しているようです。

今回、初めての“霧島神舞”見学でして、事前に現地情報を収集すべく、Webを検索すると、近年、祓川神楽は神楽殿内での奉納で、神楽殿内もしくは開け放された外から見学が多いように見受けられました。
今年は、国指定ともなった、記念すべき年でもありますし、おそらく、TVカメラも入ると思うので、外に注連・御講庭(御講屋)が期待出来るかも?と、実は勝手に想像(妄想?)しておりました。
写真撮るのにも、明かり、寒さなど撮影条件は過酷ですけど、絶対外の方が、雰囲気もあっていいよなぁ†と願いつつ・・・酒屋で御神前の焼酎を購入の上、現地へ。

 おお! なんと、御講庭が外にあるではありませんか。

神楽は、“舞”以外に、こういったそれぞれの神楽に伝わる注連、御講庭(御講屋)の仕立て方、しきたり等を見学するのも、一つの楽しみであります。

今回、初めての祓川神楽で天気にも恵まれ、屋外での奉納を見る事が出来たのは、私の普段の行いの良さから来たものに間違いないです、ハイ(笑)
と・・いうのは冗談でして、室内と違い、外となると天候の心配やら、準備モロモロ、関係者の方はいろんな意味で大変とは思いますが、神楽好き(カグラー)な私としては、なんとか毎年、こうやって外でやっていただければという願いです。


続きを読む>>

宮崎県の春神楽(日南市下方九社神社)

▶ in 神楽好き(カグラー) posted 2008.04.30 Wednesday / 06:02


宮崎県では年間350近い神楽が各地で舞われております。
同じ日に複数の場所で舞われていることも多い為、宮崎県内の神楽をくまなく見る為には約50年かかるとのこと。
神楽というと、高千穂、椎葉、諸塚、米良等、山間部地域での収穫を終えた秋から冬にかけての寒い時期の夜神楽という印象がありますが、平野部の高鍋、宮崎、日南などでは神楽は主に昼に舞われ、収穫を祈念する意味を込めた春神楽となります。
春神楽は彼岸前後より田植え時頃まで各地で行われ、神楽が終わると、春の農作業が本格化する。
昨日、新聞のローカル紙面で日南市下方神社(九社神社)の春大祭で神楽が奉納されることを知り、出かけてきた。
おなじみの岩戸神楽(戸取り等)等もありますが、魚の付いた釣りざおを手にして舞う番付「鵜戸舞(うどめ)」など県南地方特有の舞はとても印象的でした。拡大画像

 


続きを読む>>

宮崎県の春神楽(日南市下方九社神社)

▶ in 神楽好き(カグラー) posted 2008.04.30 Wednesday / 06:02


宮崎県では年間350近い神楽が各地で舞われております。
同じ日に複数の場所で舞われていることも多い為、宮崎県内の神楽をくまなく見る為には約50年かかるとのこと。
神楽というと、高千穂、椎葉、諸塚、米良等、山間部地域での収穫を終えた秋から冬にかけての寒い時期の夜神楽という印象がありますが、平野部の高鍋、宮崎、日南などでは神楽は主に昼に舞われ、収穫を祈念する意味を込めた春神楽となります。
春神楽は彼岸前後より田植え時頃まで各地で行われ、神楽が終わると、春の農作業が本格化する。
昨日、新聞のローカル紙面で日南市下方神社(九社神社)の春大祭で神楽が奉納されることを知り、出かけてきた。
おなじみの岩戸神楽(戸取り等)等もありますが、魚の付いた釣りざおを手にして舞う番付「鵜戸舞(うどめ)」など県南地方特有の舞はとても印象的でした。拡大画像

 


続きを読む>>

尾八重神楽(おはえ神楽) 西都市

▶ in 神楽好き(カグラー) posted 2007.11.23 Friday / 23:05

 尾八重(おはえ)神楽は、九州山地の奥深く、山々に抱かれた西都市の尾八重地区に伝承されている夜神楽。
宮崎県指定無形民俗文化財にも指定されています。
尾八重神楽は尾八重神社の祭日に11月22日の夜から23日の朝まで奉納されるもので、近年、尾八重神社隣に位置する現在は廃校となっっている尾八重小中学校跡の運動場で「しめ上」から「舞上」までの33番を夜を徹して舞われます。

 過疎が進み、昭和57年に、ついに廃校となってしまった尾八重小中学校の校舎、体育館は神楽の時には休憩所や仮眠所等として利用されていましたた。
少しの間、校舎の廊下を歩いてみた。
目を閉じると、こののどかな谷あいの学校に子供達のにぎやかな声が聞こえてくる気がした。
まるで四半世紀も前、その時から時間が止まっているかの様な校舎の中、ふるさとへ帰って来た時の為に、あえてそのままにしてあるのであろう、壁にかけられた賞状や絵などがとても印象的であった。

過疎の波はどうにもならない・・・
ここでも現実を垣間見る。
一年に一度、神楽の時、ふるさとへ帰って来る人も多いと聞く・・
実はこの神楽を舞っている殆どの方も尾八重を出て他所に住んでいる方であり、神楽を舞いに毎年帰って来ると聞く。

 尾八重神楽 神庭 

 尾八重神楽 宿神

デジタルカメラの動画機能での撮影ですが・・
ストリーミング動画(FLV形式へ変換)を掲載してみました。
右下の音量ボタンを予め調整の上、左下再生ボタンを押してください。

 

上に画面が出ない場合には→クリック

ゆったりと流れるような動きの、地元の氏神様の“降居神楽”です。
この辺りは山を隔てたところの「銀鏡神楽」と共通する部分もあるような気がします。

途中聞こえるブホォーーという音は法螺(ホラ)貝の音です。
実はこれ、若き乙女が吹いてたりします。
 尾八重神楽 神和(かんなき)

 私が今回の神楽で特に印象的だったのは、番付18番「神和(かんなき)」
当日頂いた資料によると、「大神様ともいい、下照姫の舞いで天若彦を慰め祀る神面の舞い」とあります。
女装束で、ゆっくりと円を描くように舞う姿は「清め」「鎮め」などの要素をもつようですが、とても優雅でした。
一見、雰囲気的には高千穂神楽等のウズメに似てはいますが、この前の17番で舞われる「ばんぜき」がウズメのようです。

この舞いは以前、見た記憶がある。ドキュメンタリー映画「寒川」の事を過去にこのブログで書きましたが、この映画の中で、かつて寒川でも舞われていた神楽を28年ぶりの再現に協力したのがこの「尾八重神楽」の舞人であり、神楽の中でこの「神和(かんなき)」の場面もありました。


続きを読む>>

尾八重神楽(おはえ神楽) 西都市

▶ in 神楽好き(カグラー) posted 2007.11.23 Friday / 23:05

 尾八重(おはえ)神楽は、九州山地の奥深く、山々に抱かれた西都市の尾八重地区に伝承されている夜神楽。
宮崎県指定無形民俗文化財にも指定されています。
尾八重神楽は尾八重神社の祭日に11月22日の夜から23日の朝まで奉納されるもので、近年、尾八重神社隣に位置する現在は廃校となっっている尾八重小中学校跡の運動場で「しめ上」から「舞上」までの33番を夜を徹して舞われます。

 過疎が進み、昭和57年に、ついに廃校となってしまった尾八重小中学校の校舎、体育館は神楽の時には休憩所や仮眠所等として利用されていましたた。
少しの間、校舎の廊下を歩いてみた。
目を閉じると、こののどかな谷あいの学校に子供達のにぎやかな声が聞こえてくる気がした。
まるで四半世紀も前、その時から時間が止まっているかの様な校舎の中、ふるさとへ帰って来た時の為に、あえてそのままにしてあるのであろう、壁にかけられた賞状や絵などがとても印象的であった。

過疎の波はどうにもならない・・・
ここでも現実を垣間見る。
一年に一度、神楽の時、ふるさとへ帰って来る人も多いと聞く・・
実はこの神楽を舞っている殆どの方も尾八重を出て他所に住んでいる方であり、神楽を舞いに毎年帰って来ると聞く。

 尾八重神楽 神庭 

 尾八重神楽 宿神

デジタルカメラの動画機能での撮影ですが・・
ストリーミング動画(FLV形式へ変換)を掲載してみました。
右下の音量ボタンを予め調整の上、左下再生ボタンを押してください。

 

上に画面が出ない場合には→クリック

ゆったりと流れるような動きの、地元の氏神様の“降居神楽”です。
この辺りは山を隔てたところの「銀鏡神楽」と共通する部分もあるような気がします。

途中聞こえるブホォーーという音は法螺(ホラ)貝の音です。
実はこれ、若き乙女が吹いてたりします。
 尾八重神楽 神和(かんなき)

 私が今回の神楽で特に印象的だったのは、番付18番「神和(かんなき)」
当日頂いた資料によると、「大神様ともいい、下照姫の舞いで天若彦を慰め祀る神面の舞い」とあります。
女装束で、ゆっくりと円を描くように舞う姿は「清め」「鎮め」などの要素をもつようですが、とても優雅でした。
一見、雰囲気的には高千穂神楽等のウズメに似てはいますが、この前の17番で舞われる「ばんぜき」がウズメのようです。

この舞いは以前、見た記憶がある。ドキュメンタリー映画「寒川」の事を過去にこのブログで書きましたが、この映画の中で、かつて寒川でも舞われていた神楽を28年ぶりの再現に協力したのがこの「尾八重神楽」の舞人であり、神楽の中でこの「神和(かんなき)」の場面もありました。


続きを読む>>

Photo Miyazakiメインページへ戻る

PAGE TOP