イロハモミジの巨樹 宮崎県日南市北郷町
▶ in 風土、自然、他 posted 2007.11.16 Friday / 07:24

都城方面へ広渡川沿いの県道33号線を走ると、やがて広渡ダムが見えてくる。
広渡ダムを過ぎたところに川の向うへと渡る橋があり、その橋を渡りさらに進むとやがてレイクサイド公園が見えてくる。
レイクサイド公園を過ぎ、さらに林道を2Km程度走る。
やがて切通しにかかった時、周りの常緑広葉樹の中にそれは鮮烈な赤、見事なコントラストで姿を現した。

宮崎一の大きさを誇るイロハモミジ(いろは紅葉)の巨木である。
推定樹齢 200年 樹高 20m 幹周り 2.4m
場所:北郷町槻の河内

このイロハモミジの巨木は北郷町の観光サイト、観光パンフレット等では少し紹介されているものの、県民でもあまり知る人はいないと思われます。
一昨年(平成17年9月)の台風14号の被害(土砂崩れ)で道は通行止めとなり、さらにこのイロハモミジ(いろは紅葉)は、殆ど人目にふれることもなくなってしまっていたようですが、今年、災害復旧も終え道路も整備され(若干狭いですがイロハモミジまでは舗装)、台風等で葉も散ることもなく、見事に紅葉しております。
宮崎県一のイロハモミジいうだけあり、写真で見る以上に傍で見ると大きく、巨木の持つ力を感じます。
付近は山に囲まれた谷あいで、14時前頃から日光が入って来ますので、その頃からが赤が映え綺麗です。
見頃は11月半ば頃までとの事ですから今週末頃まででしょうか・・。
県道33号線沿いの橋の付近から随所にイロハモミジの看板が出ているので迷う事はないでしょう。
見学駐車はイロハモミジの付近の道路沿い含め10台程度は可能です。
レイクサイド公園から歩いても60分位ですのでウォーキングにも最適です。
イロハモミジ(かえで科かえで属)
この一帯には、シイ・カシ・モミなど広葉樹林が広がる。
中でもこのイロハモミジは、県内唯一の巨樹、古木である。
イロハモミジと渓谷がかもしだす光景は実にすばらしい。
春は萌える新緑、夏の涼しげば緑、色鮮やかな晩秋の紅葉。
一年に3回楽しめる。 (現地案内板より抜粋)
200年前というと江戸時代、調べると、11代、徳川家斉(とくがわ いえなり)の時代のようです。
どのようにしてこのイロハモミジはこの地に生まれ、そして育ったのであろうか?
独特の形状のモミジの種は、どこかで落ち、川を流れてやってやがてこの地に来たのであろうか?
山越えで酒谷側へ行く道中、またあちらから来る途中このモミジの木は当時の人々の道中の目印として、四季折々の姿で昔から親しまれていたのであろうなぁ・・等、思いを馳せる。
200年もの間生きつづける事が出来ているのは、山に囲まれ台風等の風をしのげたこの独特の地形の恩恵もあるのかも知れない。
この木にまつわる歴史、エピソード等を知りたい気がした。
実は以前、この山の向う側(酒谷側)からこの林道で山越えして来たことがあります。
夏頃、しかも道幅が狭い悪路なので運転に集中していた為、このイロハモミジの巨木に全く気が付かずに素通りしてしまったようです。
現在この林道が通行出来るかは未確認、いずれにせよイロハモミジの巨樹より向う(南側)は道幅も狭い離合ポイントも少ない未舗装悪路ですので、車高の低い普通の車はやめておいた方が良いです。