中之又神楽(米良の神楽) 1/8Page (中之又鎮守神社、概要、アクセス他)
このページでは、平成30年(2018年)12月8日(土) - 9日(日)、宮崎県児湯郡木城町鎮座 中之又鎮守神社大祭で撮影した「中之又神楽」の写真約140枚を8ページにわたり紹介しております。
当日の舞の説明に関しては、「令和二年三月 米良山の神楽 調査報告書」
(編集発行:西米良村教育委員会、西都市教育委員会、木城町教育委員会、米良山の神楽記録作成調査委員会)より一部引用、追記させて頂きました。
中之又鎮守神社
御祭神
神武天皇・
姥嶽大明神・
宇佐八幡神社・
春日稲荷大明神
伝来古面
鎮守神社の神面二体・宿口神社の神面一体
創建 永生元年(1504年)7月21日
社殿 本殿4坪 拝殿17坪 境内742坪
例祭日 毎年12月第二土 - 日
由来沿革
小丸川上流の山間地に位置、西に空野山、オサレ山、地蔵岳がそびえる。
地名由来は、中央部に中野と呼ぶ地があり、山々に挟まれた河谷に立地することから中野股と称するようになり、中之又と書くようになった。
社伝によれば、肥後、豊後、日向の三国にまたがる祖母岳より大神氏朝臣都甲駿河守惟倍来り、日向国児湯郡都農新納院にしばらく住居した。その後都甲駿河守惟基其嫡左京進惟治中之又の地頭となり、その時に負い来る棟札を小宮を造り奉納した。本社は神武天皇外三社の神を祀り、永正元年(1504)7月21日の創建と伝える。五代自信心大檀那大神氏都甲朝臣米良久馬右門尉重堅が元禄四辛未(1691)年神殿を造営。
中之又神楽
中之又神楽は、中之又鎮守神社の例大祭(毎年12月第二土曜 - 日曜)に奉納されています。
中之又には同社を中心に六つの鹿倉社があり、神楽では各集落の鹿倉神も出現します。
米良系神楽の神々の出現(大社・宿神・天神)そして狩猟系の(鹿倉・稲荷・獅子舞など)、山村留学卒業生の神崇など、見所も多いです。
木城町サイトによれば、"旧来の修験的要素を除々に払拭しつつ、現代まで幾変遷が見られるが、混乱しているものもある。明治初年の神仏分離によるものであろう。
構成としては、33番までの演目で、序・破・急の呼吸を基本にしている。"と記されている。
例大祭は500年以上(平成30年度は514回目)の歴史があり、町内近在はもとより、西都市、日向市、宮崎市など、多方からの参詣者でにぎわいます。
中之又地区の事について・・
中之又地区は以前は 児湯郡「東米良村」に属しており、昭和37年(1962年)に「木城村」に編入、昭和48年(1973年)に町制を施行、「木城町」となり現在に至っております。
この際 児湯郡 東米良村の銀鏡地区などは西都市に編入しております。
中之又は1950年代は800人を越える方が暮らしていたといわますが、2024年9月現在、22世帯 30名程が暮らしており、うち8割強が65歳以上の高齢者でその8割が70歳以上と高齢化が年々進んでおります。
中之又地区、中之又神楽の現状などについては・・
➡ 8ページ あとがき「中之又のこと」も併せてご覧ください。
中之又神楽は「米良系」の神楽
中之又神楽は「米良系」の神楽です。
地図を見て頂ければわかりますが、
尾八重神楽のある尾八重とも近く、神楽でも交流があるとのこと。
夜神楽のある大祭の際は、お互いの宮司も式典を執り行います。
宮崎の神楽(山口保明著)を参考に、現状にあわせ作図
中之又神楽は「米良山の神楽」の一つとして平成29年、国選択文化財に
中之又神楽は、平成29年3月3日に、
尾八重神楽(西都市)、
村所神楽、
越野尾神楽、
小川神楽(西米良村)と共に「
米良山の神楽(めらやまのかぐら)」として国の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財の選択を受けました。
その後、令和5年、国の重要無形民俗文化財へ昇格。
平成30年度 33番の夜神楽が奉納されました。
中之又神楽は、数年前より住民の高齢化などを考慮し、神楽奉納開始時間を早めたりして"半夜神楽"となったりしておりましたが、平成30年度は、午後7時30分頃より夜を徹して翌朝7時30分頃まで、33番の夜神楽が奉納されました。
平成30年度 中之又神楽番付
順|演目|舞方|現した形|〔おおよその時刻〕
- 【神事】〔17:58〕
- 【浦安の舞】四人舞〔18:14〕 - 休憩
- 【1】 一番神楽(奉賛舞) 二人舞 舞殿清め・諸神勧請(神々のおいでを願う舞)〔19:05〕
- 【2】 花の舞(地割) 二人舞 献饌(お供え)結界(内外を区画」、魔物を入れない)〔19:32〕
- 【3】 三番舞(鬼神地舞) 二人舞 鬼神降臨・舞殿漬め鬼神の出現を待つ〔20:16〕
- 【4】 鬼神舞 一人舞 諸厄祓い・在地祭神出現の先祓い ●鬼神面〔20:37〕
- 【5】 地舞(大社地舞) 二人舞 地域守護神を迎え守護する〔21:04〕
- 【6】 大社舞 一人舞 鎮守神出現の舞 ●大社面〔21:26〕
- 【浦安の舞】二人舞 〔21:57〕 - せんぐまき(餅まき)
- 【7】 地舞(宿神地舞) 二人舞 地主神を迎え守護する〔22:16〕
- 【8】 祝(宿)神舞 一人舞 地主神出現の象 ●祝神面〔22:16〕
- 【9】 地舞(天神地舞)天神を迎え守護する 〔22:52〕
- 【10】 天神舞 天神出現の舞 ●天神面〔23:07〕
- 【11】 地舞(鹿倉・稲荷地舞) 四人舞 鹿倉神、稲荷神を迎え守護する〔23:29〕
- 【12】 鹿倉舞 豊猟祈願(狩法神事)・鹿倉神出現の象 ●鹿倉面〔23:57〕
- 【13】 稲荷舞 稲荷神出現の象 ●稲荷面 ※鹿倉舞と同時六人舞
- 【14】 弓将軍(荒神地舞) 二人舞 厄神祓え・田地守護の象〔0:26〕
- 【15】 荒神舞(柴荒神)一人舞 宇宙創造の埋・暮らしの成り立ちを説く ●荒神面〔1:10〕
- 【16】 舞上(神主舞)一人舞 神主感謝の象〔1:46〕
- 【17】 四人神崇舞(四人太刀舞) 四人舞 四方祓え・四方神守護の象〔2:10〕
- 【18】 中央之舞(舞上) 一人舞 中央・土地鎮まりの象〔2:26〕
- 【19】 一人神崇 一人舞 自然の恵みへの歓喜の象〔2:43〕
- 【20】 獅子舞 二人舞 ●獅子面〔2:59〕
- 【21】 荒神舞(獅子とり荒神・獅子 三人舞) 山神への感謝の象。猪狩の象 ●荒神面〔3:07〕
- 【22】 磐石舞 一人舞 子孫繁栄一増殖この理を訓す ●盤石面〔3:32〕
- 【23】 神和気 一人舞 女人存在固め・和合の象 ●嫁女面〔3:51〕
- 【24】 住吉之舞 一人舞 日々平安邪気祓えの象 ●住吉面〔3:54〕
- 【25】 若男之舞 一人舞 岩戸の所在さぐり・清め祓えの象 ●若男面〔4:15〕
- 【26】 伊勢神楽 一人舞 岩戸誉め・太陽神出座祈願の象〔4:36〕
- 【27】 手力男之舞(地割) 一人舞 岩戸開きの象 ●手力男面〔5:07〕
- 【28】 戸開雄之舞 一人舞 戸開き・太陽神復活の象 ●戸開雄面〔5:19〕
- 【29】 繰り降ろし 六人舞 勧請諸神への感謝・注連倒し準備の象〔5:52〕
- 【30】 成就神楽(全員舞(素人舞)) 全員舞 緒祈願成就を喜ぶ(願ほどき)〔6:38〕
- 【31】 神送神楽 四人舞 諸神送りの象 〔写真なし〕
- 【32】 宮神楽 二人舞 祭場漬めの象〔7:24〕※33舞上と同時舞
- 【33】 舞上 二人舞 諸神への感謝〔7:24〕
- 【ししば祭り】〔7:40〕
➡ 資料(神楽面等の紹介)
中之又鎮守神社へのアクセス
鎮座地:〒884-0105 宮崎県児湯郡木城町中之又121
地図:
GoogleMap Mapfan Mapion
(501 175 016*84)
緯度経度:32度17分30.94秒 131度20分16.44秒(日本測地系)
ナビ:「木城町中之又神社」で検索
県道などの通行規制の確認
宮崎市 - 西都市方面からだと、県道22号で向かいます。日向市方面からは444号 - 県道(主要地方道)22号で向かいます。
板谷川にかかる橋(塊所橋だったかと・・)を曲がり(中之又方面標識あり)、林道 中之又・吐合線を進むこと神社まで約4.1Kmです。
県道(主要地方道)22号からの道中は、以下の写真のように★の飾りが道沿い随所にあるので、目印にすると良いです。
県道22号含め、周辺の道路は狭く、すれ違いの出来ない区間が多いです。スピードを控えめに安全運転で。
はじめての方は、明るい内の移動をおすすめします。
駐車は、道路沿いの空地や路肩を見つけて、停めます。多くの車が駐車出来るよう、駐車の仕方にも計らいを。
道路の脇には川が流れております。川側に停める際には、落ちないように注意してください。
西都市 ひむか神話街道(林道 中之又・吐合線)で、尾八重牧場付近で分岐する逆側からの林道7.5Km(
GoogleMap)もありますが、災害復旧工事などで、かなりの確立で通行止めになっていることが多いので事前確認が必要です。
ひむか神話街道 分岐点付近の緯度経度 32度16分12.83秒 131度19分32.59秒(日本測地系)
【2021年12月追記 】
➡ ドライブレコーダー動画(Youtubeにアップ)
(あくまで個人的にはですが)林道 中之又・吐合線の方が好みです。
行きは、結構下りが続きますのでブレーキのフェードに注意、エンブレを併用して降りて行きます。
【2023年12月追記】2023年は、神楽から帰る際に林道で「コシジロヤマドリ」を見ました。
➡ ブログ記事参照
祭典式
祭典式は、午後五時、中之又鎮守神社拝殿内で始まった。
献饌、祝詞奏上、玉串奉奠(ほうてん)などの後、神輿に御神体を移す。
神輿入れ
ホラ貝が吹かれる中、神輿は社殿から、社殿横に設けられた祭場"舞殿"へと運ばれます。
神事
"舞殿"において、神楽に先立ち神事が行われます。
午後六時に神輿の前で中武春男宮司が旅所遷座祝詞を奏上。
浦安の舞
神事の後、四名の女性(山村留学経験者ら)による「浦安の舞」が奉納されました。
浦安の舞の後、祝子をはじめ神楽保存会関係者の方は社務所にて夕食となりますので、見学者もこの時間に夕食をすませておきます。
「初穂料」の返礼にいただいた折詰をいただくのもよし、地元の物販(稲荷ずし・おこわ他)、特設飲食茶屋では暖かい「うどん」などもあります。
焼酎のお湯割りで温まるのもよし(^^)
中之又神楽 夜神楽33番
各説明は、以前、頂いた説明書きを元に記載しました。
このページでは、各番付1枚の掲載ですが、他7ページに多くの写真を掲載しておりますのであわせてご覧下さい。
〔1〕 一番神楽(奉賛舞) 二人舞 舞殿清め・諸神勧請(神々のおいでを願う舞)
〔2〕 花の舞(地割) 二人舞 献饌(お供え)結界(内外を区画」、魔物を入れない)
〔3〕 三番舞(鬼神地舞)二人舞 鬼神降臨・舞殿漬め鬼神の出現を待つ
〔4〕 鬼神舞 一人舞 諸厄祓い・在地祭神出現の先祓い・鬼神面
〔5〕 地舞(大社地舞) 二人舞 地域守護神を迎え守護する
〔6〕 大社舞 一人舞 鎮守神出現の舞・大社面
〔7〕 地舞(宿神地舞)二人舞 地主神を迎え守護する
〔8〕 宿神舞 一人舞 地主神出現の象・祝神面
〔9〕 地舞(天神地舞) 天神を迎え守護する
〔10〕 天神舞 天神出現の舞・天神面
〔11〕 地舞(鹿倉・稲荷地舞) 四人舞 鹿倉神、稲荷神を迎え守護する
〔12〕 鹿倉舞 三人舞 豊猟祈願(狩法神事)・鹿倉神出現の象 鹿倉面
〔13〕 稲荷舞 三人舞 稲荷神出現の象・稲荷面〔鹿倉舞と同時舞〕
〔14〕 弓将軍(荒神地舞) 二人舞 厄神祓え・田地守護の象
〔15〕 荒神舞(柴荒神)一人舞 宇宙創造の埋・暮らしの成り立ちを説く・荒神面
〔16〕 舞上(神主舞)一人舞 神主感謝の象
〔17〕 四人神崇舞(四人太刀舞) 四人舞 四方祓え・四方神守護の象
〔18〕 中央之舞(舞上) 一人舞 中央・土地鎮まりの象
〔19〕 一人神崇 一人舞 自然の恵みへの歓喜の象
〔20〕 獅子舞 二人舞 獅子面
〔21〕 荒神舞(獅子とり荒神・獅子 三人舞) 山神への感謝の象。猪狩の象
〔22〕 磐石舞 一人舞 子孫繁栄一増殖この理を訓す 盤石面
〔23〕 神和気 一人舞 女人存在固め・和合の象・嫁女面
〔24〕 住吉之舞 一人舞 日々平安邪気祓えの象・住吉面
〔25〕 若男之舞 一人舞 岩戸の所在さぐり・清め祓えの象・若男面
〔26〕 伊勢神楽 一人舞 岩戸誉め・太陽神出座祈願の象
〔27〕 手力男之舞(地割) 一人舞 岩戸開きの象・手力男面
〔28〕 戸開雄之舞 一人舞 戸開き・太陽神復活の象・戸開雄面
〔29〕 繰り降ろし 六人舞 勧請諸神への感謝・注連倒し準備の象
〔30〕 成就神楽(全員舞(素人舞)) 全員舞 緒祈願成就を喜ぶ(願ほどき)
〔31〕神送神楽 四人舞 諸神送りの象 〔写真なし〕
〔32〕 宮神楽 二人舞 祭場漬めの象
〔33〕 舞上 二人舞 諸神への感謝
※宮神楽と舞上は同時舞い
ししば祭り
当サイト内「中之又神楽」関連ページ
➡ 中之又神楽(平成24年撮影)
➡ 中之又神楽(平成24年見学・ブログ記事)
➡ 木城町「中之又神楽」今年も「おもてなし」に感謝(平成28年見学・ブログ記事)
➡ 中之又神楽(平成30年見学・ブログ記事・写真は今回とほぼ同様です。)
中之又神楽関連リンク(外部サイト)
➡ みやざきのうたと芸能101「中之又神楽」(宮崎県サイト)
➡ 中之又神楽(木城町サイト)
20年位前の?中之又神楽動画
(2020年11月25日追記)ネット検索をしていたところ、けっこう前の「中之又神楽」の映像を見つけました。
アスペクト比(横縦比)4:3だし、おそらく20年位前の映像なのかなぁ? 皆さんお若い(^^)
Youtbeに公開されたのが、2020年9月1日なので気付かなかったのでしょう。
【本編】薫り高き文化に抱かれて - 木城町に伝承される郷土芸能 -
前半は、比木盆踊りで後半が中之又神楽です。
以下のリンクは後半の中之又神楽からスタートするリンクになっております。
➡ 【本編】薫り高き文化に抱かれて - 木城町に伝承される郷土芸能 -
「中之又神楽(ナカノマタカグラ)」は毎年12月の第2の土日、寒い時期に33番の神楽が夜を徹して舞われます。その歴史は200年とも400年とも言われ、神社に保管されている“神楽問答集”に細かく神楽が記載されています。“舞殿(マイデン)”が神社の隣の地面に畳を敷いて作られるのは珍く、この神楽は“神体(シンタイ)出現”の神楽といわれ、第15番“荒神舞(コウジンマイ)”では、“神体”と“神主”の問答が入り特徴的です。
中之又神楽には「アマ」(天蓋のようなもの)が無い
一般的に宮崎の神楽では、舞処中央に天蓋のような、「アマ」を吊るし、その下を高天原になぞらえます。
参考写真
➡ 尾八重神楽の「アマ」
米良辺りでは「アマ」と呼ばれますが、高千穂では「クモ」、祓川(高原町)では「ヤタンバン」とも呼ばれています。
中之又神楽では、舞殿中央に、五色の切り紙によってシデ房を吊るしているのが特徴です。(写真奥側にある「アマ」に似たものは照明の笠です。)
おもてなしの心 - 毎年100本の竹灯籠「水あかり」で歓迎 -
夕方、境内から見下ろせる横の河原に、地域の子供達やボランティアの方があつまり、竹灯籠の準備をしています。
(写真は以前撮影したものです。オレンジ色の帽子は「中山間盛り上げ隊」の方でしょうか?)
夜になると・・・綺麗でしょ! 神楽のみならず、こうやって地域みんなで「まつり」を盛り上げる姿に心打たれます。
肖像権・プライバシー権、他
神楽を舞われている方、神楽関係者以外の観客の方については、肖像権、プライバシー権の観点より、お顔が認識出来ない程度のボカシ加工を行っております。
何か問題等ございましたらメールを頂ければ、すぐに対処しますのでご連絡をお願いします。
掲載した情報は、2019年8月時点のものです。先々、変更になる場合があります。公式サイトで再確認をお願いします。
当方が考える「夜神楽見学上の留意・マナーなど」
一夜の氏子として参加させていただくというスタンスで
宮崎県内各地で奉納されている神楽は、「見世物」ではありません、地域の「祭り」「奉納」です。一夜の氏子として参加させていただくという減り下りスタンスでおねがいします。
初穂料の奉納
夜神楽は、供物を持参、奉納します。
通常、夜神楽が奉納されるところ(神社など)には「受付」がありますので、焼酎2升(奉納)、または現金3,000円 - 程を「初穂料」として包んだものを奉納します。
焼酎などは地域で好まれる銘柄などありますので、「初穂料」の方が無難では?と、私は思います。
これは、神社でのお賽銭と同じ意味合い+奉仕者(神楽を舞う方)へや関係者への感謝の気持ちであり、「ふるまい」の食事代やお酒の対価ではありません。
車で行かれる場合
山間部集落の夜神楽は、道中、道が大変狭く、対向車が来た場合、延々バックしないとすれ違い出来ないところもあります。街灯などはもちろんのこと、ガードレールも無いところも多いです。場所によっては、カーナビに道路が道が出ないところもあります。
現在は、未確認ですが、神社付近は、スマホも繋がらなかったと思います。
道を尋ね様にも人家が見つからないケースも多々あります。出来れば、明るい内に現地入りして、帰りも夜が明けてからの移動をおすすめします。
12月、1月、2月の夜神楽は、朝、車の窓ガラスに霜がべったり付いていることがありますので、フロントガラスを覆うようなシートをかけて置くと良いです。また、霜落としのスクレーパーや霜取りスプレーを車に積んでおくと安心です。
1月、2月、山間部では、たまに雪が積もることもあります。事前に天気予報のチェック、タイヤチェーンなど滑り止めの準備を。
夕食・夜食・アルコール類など
神楽宿(神楽の奉納場所)近くにコンビニなどはまずありません。中之又神楽のように、食べ物飲料の物販のあるケースもありますが、ご自身の夜食(手軽に食べられる、おにぎりなど)・飲み物などは事前に購入持参しておいた方が無難です。
夜神楽見学は自己完結が基本です。
アルコール(宮崎は焼酎がメインです。)が振舞われることもあると思いますが、お車の方は、帰りの時間を逆算して酒気帯び運転にならぬよう適度に抑制を(^^;)
防寒には万全に
12月 - 2月の夜神楽は、とにかく寒いです。 ダウンウエア+防寒インナーなど暖かい服装で、ネッウォーマー、帽子、貼るホッカイロ装備、足元から冷えるので、靴下に貼るホッカイロも忘れずに。
高千穂など室内で行われる夜神楽でも、窓を開けっ放しのところが主です。寒いです。米良系の神楽や高原の神舞などの多くは「空の下」で奉納されています。ムシロの上に靴を脱いで上がる場合もあります。靴下は二重に履き、柔らかい素材の上履きみたいなものを持参しておくと良いです。座布団(クッション)、ひざ掛け毛布などもあると随分違います。
外の神楽の場合現地にイス・敷物等が用意してある場合もありますが、無い場合でも臨機応変に対応出来るよう、折りたたみのキャンプ用チェアなどを持参しましょう。
外で奉納される夜神楽では、焚火で暖をとるところも多いです。風で火の粉が飛んで来てダウンウエアなどに穴が開く場合もありますので要注意・・経験談(^^;)。
見学場所について
保存会や、関係者の座る場所が決まっていたり、神輿入れ、舞い込み、神事、柴入れなどの際、邪魔になるところなどがあります。見学しても支障無いか、保存会の方に事前に確認した方が良いと思います。
写真・動画などの撮影について
- 神庭には立ち入らない
神楽が舞われる神庭内には、絶対立ち入らないこと、撮影の際、神庭内にカメラ・レンズなども入れない事。
- フラッシュ(ストロボ/スピードライト)
2017年4月に発刊された、みやざきの神楽ガイド / みやざきの神楽魅力発信委員会編 / 鉱脈社(下段で紹介)という本の中の、神楽見学のマナー項目、「カメラ・ビデオの撮影」の項目で、ストロボ(フラッシュ・スピードライト撮影)について、高千穂町文化財保存調査員、中央公民館長 田尻 隆介氏は、"神事芸能であり、ストロボ撮影は舞に支障をきたすこともあるので、控えるべきであろう。"とコメントされておりました。
以前宮崎市で開催された、「みやざきの神楽シンポジュム」でも、フラッシュが伝統芸能鑑賞に及ぼす影響について、とり上げられたことがあります。
米良系のある夜神楽では、観客側に向けたリモートのフラッシュが眩しく、辞めて欲しい旨、一般観客の方からカメラマンに対してクレームが出たこともありました。
同じ米良の神楽「銀鏡神楽」では、フラッシュはなるだけ控えるよう、数年前から現地に掲示されております。
個人的には、米良系の神楽は、暗いの中で行われるからこそと思っておりますので、基本的には控えた方が良いと思います。
伝統芸能や、周囲に与える影響を鑑み、他県の神楽や祭りでは、既にスラッシュ類全面禁止となっているところも増えつつあるようです。
- 三脚
県内の神楽では三脚の使用を禁止しているところもあります。
三脚はフラッシュ同様、神楽見学者にとって迷惑なものです。特に制限なくとも、使用するなら他の見学者の目線の高さ以下で、席を離れる際、使用しない時には縮めておくなど、他の見学者の方への気配、目配りを。
- 神事の最中は、無暗にシャッターを切らない。
厳粛、静かな中でのシャッター音は結構耳障りなものです。
ミラーレスなどでは、無音シャッター設定で撮るなど気配りを。
写真とは関係ありませんが、お祓いの最中は、帽子などをとるよう心掛けたいものです。
- 写り込んだ一般観客の肖像権・プライバシー権に配慮を
写真内・動画内に一般の観客の方が写り込んでいる場合、SNS/Yotube等に掲載する際には、拡大してもお顔が認識できない程度の解像度にするか、ボカシの処理をするなどを行った方が無難と思います。
- 灰かぶり、餅とり粉かぶりに注意
暖の焚火の灰や、はだかの餅巻き(最近はビニールに入った餅をまくところが主流ですが・・)は、機材の防塵にご注意を(経験談)
暖をとった炭や焚火で結構、レンズやカメラに灰が付着してますので、当方は帰宅後、まずは掃除機で吸引しております。
餅とり粉等は特にカビの要因にもなりかねません。
一眼のレンズ交換も、なるだけ現地ではひかえた方が良いです。
重要無形民俗文化財の指定内容及び名称の変更(文化庁サイトより引用)
米良の神楽
<変更前>- 指定名称:米良神楽
- 文化財の所在地:宮崎県 西都市大字 銀鏡(しろみ)
- 保護団体:銀鏡神楽保存会
- 公開期日:毎年12月13日から15日
<変更後>- 指定名称:米良の神楽
- 文化財の所在地:
宮崎県西都市
宮崎県児湯郡木城町
宮崎県児湯郡西米良村
- 保護団体:
銀鏡神楽保存会、尾八重神楽保存会、中之又神楽保存会、西米良村神楽保存会連合会
- 公開期日:毎年11月から12月ほか
文化財の概要
【変更内容等】
昭和52年、宮崎県西都市の銀鏡神楽が「米良神楽」として重要無形民俗文化財に指定されたが、その後の調査により、一ツ瀬川や 小丸川上流域に伝承される西都市の尾八重神楽、児湯郡木城町の中之又神楽、同郡西米良村の越野尾神楽、村所神楽、小川神楽の伝承状況が明らかとなったことから、今回「米良神楽」(銀鏡神楽)に尾八重神楽、中之又神楽、越野尾神楽、村所神楽、小川神楽を含める内容とし、併せて名称を「米良神楽」から「米良の神楽」に変更するものである。
本件は、大がかりな 御神屋(みこうや)を設けて神楽三十三番を夜を徹して舞う神楽である。
土地に由来する様々な神が 降居(おりい)と称して次々に 舞処(まいど)に現れて舞うことや、これらの神々が「地舞」と称する 直面(ひためん)の採物(とりもの)舞によって導き出されるなど、他の神楽にはない特色を有している。荒神問答や神楽歌の詞章は、九州をはじめ広く西日本の神楽の変遷を考える上で重要であり、地域の生業を反映し、狩猟習俗を伝える「ししとぎり」などの演目も伝えている。以上のように、本件は神楽の変遷の過程や地域的特色を示して重要である。
【文化財の説明】
本件は、西都市の銀鏡神楽、尾八重神楽、児湯郡木城町の中之又神楽、同郡西米良村の越野尾神楽、村所神楽、小川神楽から成る神楽である。各神社例大祭での神楽三十三番のほか、正月や春分、秋分などの祭り、葬式や病気平癒など個人祈願によっても数番を舞う。神楽の前半では、「地舞」という直面の採物舞によって導き出された土地に由来する様々な神が、降居と称して舞処に現れ舞う。いずれも着面の舞であり「神面(しんめん)舞」という。後い半では神話に取材した演目や、滑稽な所作を伴う演目なども演じられ、観衆による神楽囃子(神楽せり歌)も歌われる。伝承演目には、荒神と神主が問答を行う「柴荒神」「綱荒神」「衣笠(みかさ)荒神」や、狩猟習俗を伝える「ししとぎり」などもある。
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中之又神楽(米良の神楽) 1/8Page (中之又鎮守神社、概要、アクセス他)
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