潮嶽神楽(Ushiodake Kagura)1/8Page (潮嶽神楽の概要・献饌・神事・福種下ろし・神庭)
関連情報欄
- 令和6年(2024年)2月11日 潮嶽神社 春大祭で「潮嶽神楽」が奉納されました。
➡ 令和6年撮影 潮嶽神楽(3ページ構成) 2024/2/14 公開
- 令和5年(2023) 3年ぶりに神楽場を設け、15番の神楽が奉納されました。
- 令和4年(2022) 新型コロナの感染拡大防止の為、規模を縮小、潮嶽神楽の奉納は「鬼神舞」「魚釣り舞」のみを拝殿で奉納、参列も神社関係者のみで行われた。
- 令和4年 来年こそは、コロナが収束して、春大祭に皆が集えますよう、願いをこめて、過去に撮った写真を編集、潮嶽神楽を紹介するWebPage(全8ページ構成)を作成公開。
撮影年:平成21年(2009)、平成30年(2018)、平成31年(2019)
- 当サイトでは「潮嶽神楽」以外にも、宮崎県内で撮影した神楽の写真を数多く掲載しております。以下をご覧ください。
➡ 宮崎県の神楽
潮嶽神社
潮嶽神社の創建は不詳ですが、現本殿は社殿は天保3年(1832)に飫肥藩主藩伊東公の寄進による造営で、拝殿は明治32年(1899)に改築された。
潮嶽神社は全国で唯一、ホデリノミコト(海幸彦)を主祭神として祀る神社です。
ヒコホホデミノミコト(山幸彦)に追われたホデリノミコト(海幸彦)がこの地にたどり着き、宮殿を建てられ、その後が神社になったという言い伝えがある。
潮嶽神社縁起によると、ホデリノミコト(海幸彦)は このあたりを治められ、隼人の祖となったと伝えらています。
➡ 潮嶽神社 公式サイト(外部リンク)
➡ 当サイト内、潮嶽神社 WebPage
潮嶽神楽
潮嶽神楽の起源は詳らかではありませんが、寛文年間(1661 - 1673)の銘のある神楽
面をはじめ十二面の神楽面が残り、神楽関係の文書としては「潮嶽神社神事宝典」に文化三年(1808)鵜戸神宮御遷宮にあたっての奉仕の番付があります。
かつては徹宵神楽として36番が舞われていたようです。
〔参考〕
潮嶽神楽 36番構成=旧来の番付(宮崎の神楽/山口保明著)より
〔1〕榊大祓祝詞
〔2〕神璽舞
〔3〕宝剱舞
〔4〕日前舞
〔5〕魅魑舞
〔6〕繰下舞
〔7〕鬼神舞
〔8〕星柴神楽
〔9〕直礼
〔10〕鬼鎮
〔11〕衣笠舞
〔12〕素袍脱舞 |
〔13〕八鉾舞
〔14〕地割
〔15〕神躰舞
〔16〕綱光舞
〔17〕葉守舞
〔18〕燦(燎)舞
〔19〕阿智女舞
〔20〕鬼神舞
〔21〕幣下舞
〔22〕神釼舞
〔23〕追儺曲
〔24〕闢開下し |
〔25〕伊勢神楽
〔26〕御竈木舞
〔27〕鬘の舞
〔28〕切縄の舞
〔29〕鞴湯の舞
〔30〕手力雄舞
〔31〕神豊明舞
〔32〕宝祚舞
〔33〕土公舞
〔34〕御髪飾
〔35〕御髪上
〔36〕朝座舞
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最後に「朝座舞」という演目があることより、夜神楽であったことを示します。
現在「潮嶽神楽」は「春大祭」(2月11日)の日に奉納、宮崎県平野部の春神楽(作神楽)の幕開きを告げる神楽で、午前9:30頃より神事の後 11:00頃より昼食をはさみ、15番程が奉納されております。
潮嶽神社「春大祭」おおよその時間
09:30頃~参進 本殿にて祭事・献饌のお供え・祝詞・巫女舞・福種子下ろし
11:00頃~潮嶽神楽(午前の部)
12:15頃~昼食休憩 ふるまい(猪汁、おにぎり等)
12:35頃~14:30頃? 潮嶽神楽(午後の部)
潮嶽神楽 番付表
(以下は、令和6年に見学した際、現地で頂いた資料より転記したものです。画像 )
- 奉者舞 (ニ人舞)
神楽奉納にあたって、神にお仕えする社人によって舞われる最初の舞。
- 一番鬼神舞 (一人舞)
金色の天冠鬼神の面を着け、鬼神捧と扇子を持ち、華麗に舞われる。唱儀の文言から霧島信仰との関わリが伺われる舞。
- 繰り下ろし舞 (六人舞)
五色幣に彩られた標山から天蓋への神下ろしの舞。五色の帯と鏡形等の付いた飾り縄をかざしながら舞う。途中、採り物は舞鈴と扇子に替わる。
- ニ番鬼人舞 (一人舞)
一番鬼神に同じ。
- 剣舞 (一人舞)
刀を持ち舞う勇壮な舞で修験色に富む舞。襷舞から襷掛け、刀の持ち方が次々に変わる変化に富んだ舞で、刀を持っての回転は迫力がある。
- 直舞 (一人舞)
黒面を着け陰陽を表すをスリコギと擂鉢を持ち、五穀豊穣祈願と共に増殖儀礼を含む舞。観衆の中に入り、その中御利益を喧伝する。
- 魚釣り舞 (一人舞)
黒毛頭白色の面を着け、採り物は釣り糸を垂らした釣り竿。唱儀に於いて天地開闢より海幸山幸の来歴を物語る、潮嶽神楽ならではの舞。
- 阿智女舞 (一人舞)
天の岩屋戸の故事に由来する舞で、金色の天冠白色の面を着け、採り物は鉾と笹の枝。
唱儀に於いては天宇受賣命を暗示させる。
- 三番鬼神舞 (一人舞)
一番鬼神に同じ。
- 御笠舞 (六人舞)
垂の付いた白笠を被り、採り物は扇子。籾蒔き、田植え等の所作を含み、五穀豊壌の予祝 儀礼の舞。代表的な作神楽である。
- 御酒上舞 (一人舞)
御笠舞の一人が残り舞鈴と舞幣を蒋ち、神主から神名を受け、神名復唱して神庭を一巡する。最後に神酒を進上する所作がある。
- 御笠鬼神舞 (一人舞)
一番鬼神に同じ。但し途中から鏡形を奉じての舞に替わる。
- 鉾舞 (一人舞)
金色の天冠鉾舞の面を着け、採り物は鉾と扇子。唱儀に於いて霧島の縁起を説く。霧島信仰を如実に物語る舞。
- 手力雄舞 (一人舞)
金色の天冠赤黒色の立髭付きの面を着け、採り物は舞幣と舞鈴、鬼神棒に替わる。天の岩屋戸の故事に由来する舞で、勇壮に舞われる。最後に天照大神を引き出す所作がある。
- 箕取り舞 (三人舞)
五穀豊穣の予祝儀礼。御笠舞と共に代表的な作神楽である。娘を含む三名で舞われ、圧巻は娘が棒を渡して肩に乗り箕にて散供。その後その三名によってせんぐの餅が参拝者に振る舞われる。
潮嶽神楽
アクセス・地図等の情報
住所:〒889-2403 宮崎県日南市北郷町北河内8901-1
日南市北郷町と宮崎市田野町を結ぶ県道28号線沿い、道路に「潮嶽神社」の標識があります。
参拝者用の駐車場は、鳥居横、道路沿いにあります。
地図:
GoogleMap Mapfan Mapion (274 701 767*62)
緯度経度:31度41分56.04秒 131度20分48.84秒(日本測地系)
最寄りの駅はJR北郷駅ですが、約5Km程あります。(
GoogleMap)
潮嶽神社 春大祭の朝
潮嶽神社本殿
"現本殿は、天保三年、飫肥藩主伊東公の寄進による造営で、流れ造り、三方高欄にて極彩色を施し、組み物並びに唐獅子等の彫刻は雅麗である。
本殿、拝殿、祖霊舎には伊東家の庵木瓜、九曜の紋所をいただいている。"
(潮嶽神社公式サイトより一部引用)
供えられたイノシシ・マグロ
"鰐塚山麓の狩猟地帯に当たり、猟師による猪の献納もあります。したがって潮嶽神楽は「作神楽」と総称されますが、機能としては猟祈頑・作祈頑・漁祈願の三つを合わせもつことになります。
番付中の「御笠」や「箕取り舞」は作神楽、「釣舞」はウドメ(鵜戸舞)とも称して、漁神楽です。"
(宮崎の神楽/山口保明著より一部引用)
献饌
神事
福種下ろし(福種子下ろし)の神事
神事の後、「福種下ろし(福種子下ろし)」という作占が行われ、その年の作柄を宮司
が告げて種籾を撒きます。
天孫降臨の際に授けられた福種(ふくたね)の由来を説きながら種籾(たねもみ)を四方にまきます。
まかれた種もみは、田畑にまけば豊作、海にまくと豊漁になると伝えられているそうです。
動画リンク紹介
➡ 潮嶽神社 2016年の作柄占いの結果は?(宮崎県日南市)(日南テレビ)
「神庭」正面祭壇には標山
神庭の正面には陰陽五行説による、五色の幣で飾られた標山(しめやま)が立てられ、中央には五穀箱を吊した「キンガイ」と呼ばれる天蓋(てんがい)が下げられます。
神庭の周りには古伝をうかがわせる以下の神名旗が下げられています。
「振魂尊」「櫛磐間戸尊」「豊磐間戸尊」「豊斟滞尊」「天三下尊」「武乳連尊」「大戸道尊」「天八百尊」「寓魂尊」「国常立尊」「天八下尊」「天譲日國月彦舅尊」「泥土煮尊」「天合尊」
キンガイと呼ばれる天蓋(てんがい)
標山(しめやま)
漂山は神の依代となるもの。他の地域の神楽では注連(しめ)等とも呼ばれる。
神事 降神の儀
肖像権・プライバシー権について
神楽を舞われている方、神庭内の神楽関係者以外の
見学者については、肖像権、プライバシー権の観点より、お顔が認識出来ない程度のボカシ加工を行っております。
内容について、お気づきの点などございましたらメールを頂ければ、すぐに対処しますのでご連絡をお願いします。
潮嶽神楽関連リンク(外部リンク)
宮崎県の神楽を知りたいなら、コレ!みたいな本 4冊
オススメ!宮崎の神楽の本 1
宮崎の神楽 祈りの原質、その伝承と継承 /
山口保明著
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みやざきの神楽ガイド/みやざきの神楽魅力発信委員会編
宮崎の神楽を世界遺産へ
~宮崎の神楽ガイド決定版~
神楽の歴史から、宮崎の神楽の特色 宮崎の神楽の舞台と演目、その周辺まで
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宮崎の神楽は一度も見たことないけど、興味あるって方にもオススメ!
写真も豊富で、読みやすい内容だと思います。
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オススメ!宮崎の神楽の本 3
宮崎の神楽と特殊神事 宮崎県神社庁
第30回宮日出版文化賞 受賞
令和元年10月22日、宮崎県神社庁により企画発行された本。
この本は、県内約650の神社を包括する宮崎県神社庁が発行するもので、神職自らが2年をかけ、調査編集したもの。
県内152の神楽と、63の特殊神事が掲載されております。
➡ 索引等
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宮崎の神楽と特殊神事
宮崎県神社庁
オススメ!宮崎の神楽の本 4
「神楽のこころを舞いつぐ 宮崎神楽への誘い」前田博仁著
第33回宮日出版文化賞 受賞
2022年10月「神楽のこころを舞いつぐ 宮崎神楽への誘い」前田博仁著 が発売になりました。高千穂、椎葉、延岡・入郷、米良山・高鍋、宮崎平野、日南・諸県 6つの圏域に分け、それぞれの魅力を紹介。 405ページに及ぶ本です。参考に索引を掲載しましたので、興味のある方は以下ページもご確認ください。
➡
「神楽のこころを舞いつぐ 宮崎神楽への誘い」前田博仁著索引等
「神楽のこころを舞いつぐ 宮崎神楽への誘い」
前田博仁著
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