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野島神楽(のしまかぐら) 画像編 (宮崎県宮崎市 野島神社)

宮崎県宮崎市野島神楽の写真をご紹介します。
この写真は平成18年11月23日、野島神社で舞われた野島神楽を撮影したものです。

【 追記 】 平成29年度 野島神楽見学(ブログ記事)も併せてご覧ください。
平成25年 野島神楽は、宮崎市無形民俗文化財に指定されました。
平成21年度の写真を別ページに追加しました。 → 野島神楽(平成21年度)

野島神楽(のしまかぐら)

野島神楽は、浦島太郎の伝説が残る、宮崎市内海鎮座「野島神社」に伝わる神楽で、500年の伝統を誇ります。
古くより加江田神社と共演していましたが、寛文2年(1662)の外所(どんどころ)地震以降、野島に残り舞い継がれ、現在、33番のうち22番程伝承されています。

作神楽で以前は、3月20日の春の例祭に奉納されていたそうですが、戦後、早期水稲栽培の普及に伴い、11月23日の秋の例祭に行われるようになったとの事です。

野島神楽は460年以上の伝統を誇る。使用される七つの神楽面は唐から渡来したものだと伝えられています。
野島地区を本拠地とし、日向倭寇として恐れられた「河野水軍」が1555年(弘治元年)明国との私貿易で手に入れたものと伝わる。

野島神楽の奉納される「野島神社」は日南海岸沿い、道の駅フェニックスから数キロ南下したところ、内海地区にあります。

野島神社境内の周りには鮮やかな色の大漁旗が飾られ、境内には立派な神楽舞台、この写真を撮影した平成18年度はあいにくの土砂降りでしたが、雨よけの巨大なブルーシートが設営され、見物者も十分雨はしのげるようになっておりました。 
当日行われた神楽は下記の通りで、中学生、小学生も中心となり元気に舞っておりました。


平成十八年度「野島神楽」番付

  一、いれん鬼神
  二、花の手 (二名の内一名は中学三年生)
  三、星おろし
  四、岩くぐり (三名全員中学一年生)
  五、矢抜き
  六、地割り
  七、すだ舞
  八、花の手 (小学五年生と小学四年生)
  九、七鬼神 (中学一年生3名と小学六年生))
  十、へぐろ面
 十一、杵舞
 十二、みどり舞 (中学三年生)
 十三、たちから
 十四、戸隠し (中学一年生)
 十五、たちから
     (岩戸開き)






一、いれん鬼神   二、花の手 (二名の内一名は中学三年生)
 二、花の手 (二名の内一名は中学三年生)
 
 三、星おろし

  四、岩くぐり (三名全員中学一年生)

五、矢抜き

    六、地割り
 
  八、花の手 (小学五年生と小学四年生)
 

  九、七鬼神 (中学一年生3名と小学六年生) 十、へぐろ面








縁起物のヘグロ(餅取粉のような粉)を塗っている。
 十一、杵舞  〜 十二、みどり舞 (中学三年生)
 十三、たちから
 十四、戸隠し (中学一年生)
なかなか切れのあるメリハリのある舞いでした。
 十五、たちから (岩戸開き)

戸開きの演出が凝っていて、戸を開くと、中には天照大神(子供が演じる)がいる。
天照大神から受け取った鏡?にはうさぎと3本足の鳥が描かれているようだ。
(鳥は熊野の山中で道に迷った神武天皇を導いたという・・伝説の鳥ヤタガラスであろうか?)


中でも日向神話のクライマックス、天の岩戸を開く舞いである「戸隠し」の舞は切れのある舞で中学一年生とは思えない大人顔負けの舞でした。

小中学生の舞の後、保存会の方でしょうか?舞手の紹介があったり、「へぐろ面」では餅取り粉でしょうか?縁起物の白い粉を顔に塗り付けられたり、杵舞では杵を“アレ”に例えて?面白おかしく舞われたり、アクロバティックであったり、岩戸開きでは天照大神の演出、最後の「たちから」では神楽歌などなど・・興味深くあっと言う間に十五番を見てしまいました。

やはり昼神楽という事と小中学生が舞う事もあってか、夜神楽等とは違い、小中学生位の子供たちも多く、小学生くらいの子がへぐろ面が始まると「これ面白いっちゃがぁ~」と詳しかったり・・地元に密着した祭りなんだなぁ・・と再認識。

最後はせんぐ餅がまかれました。小生もなんとか一つダイレクトキャッチ。

あいにくの雨の中でしたが盛況の内に今年も「野島神楽」はお開きとなりました。

野島神社は「内海のアコウ」として巨樹100選・国天然記念物に指定されされた「アコウの木」でも有名な神社です。
境内を覆うが如く聳え立つ 幹周4.5m 樹高12m 樹齢(推定)200年の「アコウの木」は見事です。

せんぐまき 境内のアコウの木と大漁旗


平成21年度の写真を別ページに追加しました。 → 野島神楽(平成21年度)





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