太陽PhotoMiyazaki 潮嶽神社(うしおだけ神社)

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潮嶽神社(うしおだけ神社)海幸山幸の海幸(ホデリノミコト)を祀る神社


潮嶽神社(日南市北郷町)の位置 潮嶽神社 鎮座地 宮崎県日南市北郷町宿野鎮座
 MAP(地図)Mapfan 
 緯度経度 N=31.41.56.2 E=131.20.47.4(日本測地系)
 北郷町と田野を結ぶ県道28号線沿い、道路に潮嶽神社の標識があります。
 参拝用の駐車場は鳥居横、道路沿いにあります。


主祭神はニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの間に生まれた日向神話ゆかりの神 ホデリノミコト(海幸彦)
相殿神として、ヒコホホデミノミコト(山幸彦)、ホスセリノミコト。
潮嶽神社(旧称潮嶽大権現)は全国で唯一、海幸彦を祀る神社なのです。
ヒコホホデミノミコト(山幸)に追われたホデリノミコト(海幸)がこの地にたどり着き、居を構えたと伝えらています。

神話、海幸彦、山幸彦では山幸彦の影に隠れ、山幸彦ほど有名ではありませんが、海幸彦は隼人(南九州に居住する氏族)の祖といわれております。
潮嶽神社 宮崎県日南市北郷町
潮嶽神社 正面 潮嶽神社の創建の時期は不詳とか・・
飫肥藩主・伊東祐久が正保期(1644〜48)に建てたことは宮崎県史蹟調査にあるようです。

口碑によれば神武朝の頃と伝えられいるとの事で、世々の領主、地頭、藩主、更には 広く一般庶民により・崇敬された社で、藩政時には社録が付され、毎年大祭には 太刀一口 並びに御幣が供せられたとの事。
明治維新の後は 神餞幣皇料供進神社に定折られた。

飫肥藩主も代々崇拝した潮嶽神社、信仰をあつめておりますがが、山幸彦の青島神社のように一般に広く知られている神社ではありませんので、参拝者はまばらのようです。
しかし、飫肥杉に囲まれた境内は綺麗に掃き清められ、本殿に施された木造りの細工等を見ると この社の歴史を感じます。

現地で頂いた資料によると“現本殿は、天保三年、飫肥藩主伊東公の寄進による造営で、流れ造り、三方高欄にて極彩色を施し、組み物並びに、唐獅子等の彫刻は優雅である。本殿、拝殿、祖霊舎には伊東家の庵木瓜、九曜の紋所をいただいている。”とあります。


春大祭(2月11日)では、潮嶽神楽、御神子舞が奉納されます。
 今年の建国記念の日は、潮嶽神社春大祭、潮嶽神楽へ(H30年2月11日 ブログ記事)
秋大祭(11月第2日曜日)には潮嶽獅子舞(昇り藤舞)、御神子舞が奉納されます。

潮嶽獅子舞(昇り藤舞)は、男獅子、女獅子対を以て組み、太鼓 横笛 手拍子に合わせ藤の如く、前後 左右 天を突く様に舞う 勇壮絢欄たる舞。
御神子舞は、女児四名により右手に榊、左手に末広を持ち神主の歌 太鼓に合わせて静かに舞う 清楚な舞。

尚 この辺りでは海幸山幸の名残、今でも縫い針の貸し借りが禁じられているそうです。

海幸山幸の 山幸彦(ヒコホホデミノミコト)は青島神社に祀られております。 関連ページ→ 日向神話の系図

関連外部リンク 
宮崎県のWEBサイトより 宮崎の神話と伝承(潮嶽神社) 宮崎のうたと芸能(潮嶽神楽)

ひむか神話街道 50の物語集(神話編)より 第二十五話 こぼれ話 孤独な最後海幸彦のその後

“弟の山幸彦が、兄の海幸彦の釣り針をなくしたことがきっかけで、兄弟仲が悪くなった二人。
山幸彦はワタツミからさずけられた塩満珠と塩乾珠を使って兄の海幸彦をこらしめます。
ある日も、山幸彦が海幸彦を攻めるため塩満珠を使うと、またたく間に海の水が満ちてきました。
海幸彦は「これは危ない。おぼれてしまう」と思い、「磐船(いわふね)」という大きくてがんじょうな船に乗り、その満ち潮にのって波間をただよいました。
船はやがて現在の宮崎県北郷町の宿野(しゅくの)あたりに流れ着きましたが、もう勝てないとさとった海幸彦はこの地で山幸彦に従うことを誓ったといわれています。
こうやって、山幸彦のこらしめからようやく解放された海幸彦ですが、その後、この地をりっぱに治め、隼人族の祖となったと伝えられています。
そして最後は一人さびしくこの地で世を去ったということです。
北郷町の潮嶽神社の西方の谷合地区にある大塚(王塚)は、海幸彦の御陵と伝えられています。

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《平成28年初詣情報》
元旦午前0時から歳日祭、厄払いや健康、家内安全を祈願する。甘酒を振る舞い、先着100人の参拝者に御神酒を進呈する。

宮崎県PV [美しき日本] 宮崎 神が降りし日向の国 日南市/高原町 潮嶽神社も登場(プロモーション映像)
記紀編さん1300年記念 神話めぐりバスツアー 県南・県西 開始(土・日・祝) 1300円 お得です!(期間終了)

関連TV番組放送のご案内
■NHK総合 平成27年3月19日(木) 午後7:30〜午後8:43 「のんびりゆったり路線バスの旅」
宮崎・日南。海幸彦をまつった神社など海の神話にふれていく。

各画像はクリックすると800or1024pix幅に拡大します。

潮嶽神社 鳥居潮嶽神社 参道 鳥居近く
潮嶽神社 参道より 石段潮嶽神社 参道より正面
潮嶽神社 全景潮嶽神社 本殿
潮嶽神社 本殿潮嶽神社 本殿
潮嶽神社 拝殿潮嶽神社 拝殿の飾り 獅子
潮嶽神社 拝殿の飾り 獅子潮嶽神社 狛犬(本殿横)
潮嶽神社 狛犬潮嶽神社 狛犬



賢所(かしのっこ)

( 海幸彦が山幸彦に服従を誓ったと伝わる誓いの森。)
潮嶽神社の鳥居を出て、100m程歩いたところに、30メートル四方程の森があります。
この森は古来、「賢所」と呼ばれる禁足地。
海神のもとで「潮満玉・潮干玉(しおみつたま・しおひるたま)」をもらった山幸彦は、釣り針を失くしたことを責める海幸彦をふたつの玉を使って懲らしめました。
磐船(いわふね)に乗った海幸彦が漂着したのがこの地。ここで海幸彦は山幸彦に服従を誓ったそうです。
「森には磐船が埋められていると伝えられ、中に入ると障りがある」と語り継がれているそうです。(写真右の森)

当初、場所の確信が持てず、お墓参りにいらしてた(隣が墓地です)年配の方にお尋ねしたところ、「この森のところに、海幸彦が磐舟に乗ってきて・・」と、説明してくださいました。
賢所(かしのっこ)
遠景 : 下写真 中央の盛り上がっている森が、賢所(かしのっこ)です。
川に出てみました。 太古はこの辺りまで海だったのかも知れませんね。 
白鷺が飛んでおりました。 カワセミを何羽も見ましたし、自然豊かなところです。 そうそう!日南市の鳥はカワセミなんです。
賢所(かしのっこ)黒荷田川
黒荷田川白鷺(サギ)


哲学者の梅原猛氏は、著書「天皇家の“ふるさと”日向をゆく」(新潮社)の中で
「自分がとじこめられたこの地に海の名をつけなくてはならなかった、海幸彦の無念さが思いやられて哀れであった」
と記しています。



潮嶽神社 春大祭


2月11日 建国記念の日に 春大祭が行われます。
宮司が種もみをまく恒例の「福種下ろし」がなどが行われ、1年の五穀豊穣と豊漁、家内安全を祈ります。

潮嶽神社 春大祭潮嶽神社 春大祭潮嶽神社 春大祭


春大祭の潮嶽神楽

供えられた イノシシ マグロ
2月11日 春大祭の際、潮嶽神楽が奉納

豊作、豊漁を祈願する「福種下ろしの神事」などの後に潮嶽神楽も奉納されます。
平成21年の神楽は14番が奉納されました。

左の写真は 供えられたイノシシ、マグロです。
神楽の写真は 左上より

□ 一番鬼神 □ 二番鬼 □ 魚釣り □ 御笠  です。

潮嶽神楽 一番鬼神 舞潮嶽神楽 二番鬼 舞
潮嶽神楽 魚釣り 舞潮嶽神楽 御笠 舞

潮嶽神楽 番付表

(以下は、令和6年に見学した際、現地で頂いた資料より転記したものです。)
  1. 奉者舞 (ニ人舞) 神楽奉納にあたって、神にお仕えする社人によって舞われる最初の舞。
     
  2. 一番鬼神舞 (一人舞) 金色の天冠鬼神の面を着け、鬼神捧と扇子を持ち、華麗に舞われる。唱儀の文言から霧島信仰との関わリが伺われる舞。
     
  3. 繰り下ろし舞 (六人舞) 五色幣に彩られた標山から天蓋への神下ろしの舞。五色の帯と鏡形等の付いた飾り縄をかざしながら舞う。途中、採り物は舞鈴と扇子に替わる。
     
  4. ニ番鬼人舞 (一人舞) 一番鬼神に同じ。
     
  5. つるぎ (一人舞) 刀を持ち舞う勇壮な舞で修験色に富む舞。襷舞から襷掛け、刀の持ち方が次々に変わる変化に富んだ舞で、刀を持っての回転は迫力がある。
     
  6. ちょく (一人舞) 黒面を着け陰陽を表すをスリコギと擂鉢を持ち、五穀豊穣祈願と共に増殖儀礼を含む舞。観衆の中に入り、その中御利益を喧伝する。
     
  7. うお釣り舞 (一人舞) 黒毛頭白色の面を着け、採り物は釣り糸を垂らした釣り竿。唱儀に於いて天地開闢より海幸山幸の来歴を物語る、潮嶽神楽ならではの舞。
     
  8. 阿智女あちめ (一人舞) 天の岩屋戸の故事に由来する舞で、金色の天冠白色の面を着け、採り物は鉾と笹の枝。 唱儀に於いては天宇受賣命を暗示させる。
     
  9. 三番鬼神舞 (一人舞) 一番鬼神に同じ。
     
  10. 御笠舞 (六人舞) 垂の付いた白笠を被り、採り物は扇子。籾蒔き、田植え等の所作を含み、五穀豊壌の予祝 儀礼の舞。代表的な作神楽である。
     
  11. 御酒上ごすいあげ (一人舞) 御笠舞の一人が残り舞鈴と舞幣を蒋ち、神主から神名を受け、神名復唱して神庭を一巡する。最後に神酒を進上する所作がある。
     
  12. 御笠鬼神舞 (一人舞) 一番鬼神に同じ。但し途中から鏡形を奉じての舞に替わる。
     
  13. 鉾舞 (一人舞) 金色の天冠鉾舞の面を着け、採り物は鉾と扇子。唱儀に於いて霧島の縁起を説く。霧島信仰を如実に物語る舞。
     
  14. 手力雄たぢからお (一人舞) 金色の天冠赤黒色の立髭付きの面を着け、採り物は舞幣と舞鈴、鬼神棒に替わる。天の岩屋戸の故事に由来する舞で、勇壮に舞われる。最後に天照大神を引き出す所作がある。
     
  15. 箕取みとりり舞 (三人舞) 五穀豊穣の予祝儀礼。御笠舞と共に代表的な作神楽である。娘を含む三名で舞われ、圧巻は娘が棒を渡して肩に乗り箕にて散供。その後その三名によってせんぐの餅が参拝者に振る舞われる。

春大祭の写真潮嶽神楽の写真についてはこちらに別ページを設けました。
平成25年、「みやざき神楽まつり」で、潮嶽神社神楽保存会による「魚釣り舞」が披露されました。

日向神話神々の系図


日向神話 神々の系図


以前 掲示していた潮嶽神社写真の一部は、ページ写真更新に伴い、写真保存ページへ移動しました。


潮嶽神社(うしおだけ神社)


2005/11/Up-2013/10



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