内容
第一幕 山幸彦
豊作に集う神々
第二幕 言上
海幸彦の策略
第三幕 酒宴
天舐酒で五穀豊穣を祝う
第四幕 鹽盈珠
神々の戦い
第五幕 泰平の舞
禍が福となり溢れん海の幸、山の幸
※塩満珠・塩乾珠…潮の干満を操るものと解されていますが、ここでは戦いの一つの表現一つの表現として使用しています。
演目「潮満珠」は、海幸彦(長男)と山幸彦(三男)の神話を題材にし、宮崎市青島を舞台にした物語です。
兄弟二人は、持っていたそれぞれの釣り竿と弓夫を交換しましたが、山幸彦が海幸彦の釣り竿で魚を釣っていたところ、釣り針を魚にとられてしまいました。 山幸彦は、失くした海幸彦の釣り針を取り返すために塩椎神(しおつちのかみ)の助けにより、海神の宮(わたつみ)を訪れました。
海神の宮から帰った山幸彦は大海神に言われた通りに海幸彦に釣針を返し、田を作り豊作となりますが、海幸彦の田には水が行き渡らず、海幸彦は貧しくなってしまいました。次男の火須勢理命(ホスセリノミコト)は、それを知らず山幸彦が無事帰り、釣針を海幸彦に返した事と山幸彦の田が豊作になったことを嬉しく想い、山幸彦を訪れ神々の酒盛りが始まりました。
しかし、海幸彦は、山幸彦が仕組んだことと考え、山幸彦を従わせようと仲間を引き連れ、 攻め入って来ます。壮絶な戦いとなりますが、山幸彦は大海神から教わった鹽盈珠(潮満珠)(しおみつたま)を取り出し、海幸彦を苦しめ、海幸彦が降参すると、 鹽乾珠(潮乾珠)(しおふるたま)で救います。 これにより、兄弟が禍福を得て一つとなり、大和の国へと歴史が流れていきます(山幸彦は初代天皇である神武天皇の祖父にあたります)。
この演目「潮満珠」は、約1年の制作期間を経て、今回が初披露になります。「スピード感」「躍動感」あふれる神話「海幸山幸」をお楽しみください。
以上 頂いた資料より転載