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宮崎県総合博物館「山の面 海の面~祈る化身のカタチ」
椎葉神楽(栂尾神楽)高千穂神楽(野方野神楽)公演も


山の面 海の面 - 祈る化身のカタチ 山の面 海の面 - 祈る化身のカタチ


2024年10月24日(木)~28日(月) の期間、宮崎県総合博物館 民家園「椎葉の民家」において 特別展示・ワークショップ「山の面 海の面 - 祈る化身のカタチ」が開催されました。
特別展示では、神楽面の魅力をご紹介する展示。
椎葉村の伝統工芸士・古川三鶴亀(みつるき)さんの作品を中心に、椎葉村の神楽面や九州民俗仮面美術館のコレクションが展示されました。
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 
栗の尾 三宝荒神
栂尾の面

 

寛永9年(1632年)の墨銘をもつ女面など6面

栂尾神社の初代神主とされている黒木済門之助は天正年間(1573 - 1592年)に肥後国(熊本県)の阿蘇神社で神楽を習得し持ち帰り伝授したといわれている栂尾の開拓者で、その末裔である黒木家には寛永9年(1632年)の墨銘をもつ女面など神楽面が6面所蔵されている。

栂尾尾 黒木家に伝わる 寛永9年(1632年)の墨銘をもつ女面
この「女面」は現在神楽では使用されていないようです。

栂尾 寛永9年(1632年)の墨銘をもつ女面 栂尾 寛永9年(1632年)の墨銘をもつ女面

寛永9年(1632年)の墨銘をもつ女面


 
栂尾の面
栂尾の面
栂尾の面

 
 
栂尾の面
栂尾の面
栂尾の面

 

栂尾神楽 手力 令和元年(2019年)撮影 栂尾神楽 手力 令和元年(2019年)撮影

栂尾神楽 手力 令和元年(2019年)撮影


10月27日の、ギャラリートークでは、高見氏より 潮嶽神楽の魚釣り舞のお話がありました。
潮嶽神楽をご覧になって無い方はWebPageでご覧くだい。

諸塚の神楽面の多さを誇る「南川神楽」の舞入れのお話もありました。
当日、掲示してあった古川三鶴亀氏のプロフィールなどを最後に引用掲載しておきます。

伝統工芸士
古川三鶴亀
Profile
宮崎県小林市出身。約70年前に椎葉役場の職員として椎葉村に移住。椎葉神楽に感銘
を受けて自己流の神楽面を作っていたが、熊本の能面師に弟子入りし、10年間かけて能
面の技術を習得。現在はそこで会得した技術を生かし、創作面や神楽面、能面など多岐
にわたる作品を制作している。また椎葉村の神楽面の修復するだど伝統技能を支える存
在でもある。それらの実績が認められ、2016年に県の伝統工芸士に認定された。


椎葉村には、椎葉神楽に魅せられ米寿を越えた現在も精力的に神楽面を制作して
いる伝統工芸士の古川三鶴亀さんがいます。古川さんの作品には闊達としたエネル
ギーを感じる神楽面から、優しい吐息を吐くような能面まで多岐に渡ります。

作家をどんなによく知ったところで、そこから作品の世界を導き出すことはでき
ない。だが、作品はそれを生み出す人間の姿を示すのである。 矢内原 伊作

これは彫刻家のジャコメッティーと関わりのあ深い哲学者・矢内原伊作の言葉です。
出展は定かではありませんが、ある芸術家のアトリエの壁に自身へ言い聞かせる
ように走り書きされていました。


作品は作家を映す鏡です。いくら元の神楽面や能面を写したとしても、そこに作
家の色が洗われるから不思議です。むしろ元の作品を写そうとすればするほど、作
家性そのものが浮き彫りになるのでしょうか。古川さんの作品から感じる勇まし
さや品のある佇まい、朗らかさなど十人十色ならぬ十面十色さは、古川さんの豊
かな勧請と確かな技術を通して現れるのでしょう。

「見る人の自由に感じて欲しい」と古川さんは語ります。そのため敢て何の面
か説明はありません。神を降ろすための神楽面、命を宿し微妙な光の陰影で感情
の機徴を表す能面の一面いちめんに対峙しながら、じっくり鑑賞いただけると幸
いです。
今冬も椎葉村のどこかしこで古川さんの面が舞います。これから幾人もの舞手が
着け、時代を経てさらに味わい深くなる神楽面を見届けたいものです。



特別神楽公演「栂尾神楽・野方野神楽」

10月26日には、特別神楽公演が行われました。
栂尾神楽の演目は「地割上、地割下、鬼神」
野方野神楽は「手力、鈿女、戸取」でした。


栂尾神楽

栂尾神楽は、椎葉神楽(国指定重要民俗文化財)の一つで400年以上の歴史があります。
椎葉神楽の由来を示す確たる資料は見つかっておりませんが、栂尾神楽について、同地の神主黒木済門之助が天正年間(1573 - 1592年)に肥後国(熊本県)の阿蘇神社で神楽を習得し持ち帰り、五穀豊穣・無病息災を祈願し村人に伝授したものといわれております。
栂尾神楽については、当方もWebPageを作成しております。
栂尾神楽(栂尾神社 秋の大祭にて撮影)

椎葉神楽(栂尾神楽) 地割上

椎葉神楽(栂尾神楽) 地割上 椎葉神楽(栂尾神楽) 地割上

地割上


椎葉神楽(栂尾神楽) 地割上 椎葉神楽(栂尾神楽) 地割上

地割上


椎葉 栂尾神楽 地割上 椎葉 栂尾神楽 地割上

地割上


椎葉 栂尾神楽 地割上 椎葉 栂尾神楽 地割上

地割上


椎葉神楽(栂尾神楽) 地割下

椎葉神楽(栂尾神楽) 地割下

地割下


椎葉神楽(栂尾神楽) 地割下 椎葉神楽(栂尾神楽) 地割下

地割下


椎葉 栂尾神楽 地割下 椎葉 栂尾神楽 地割下

地割下


椎葉 栂尾神楽 地割下 椎葉 栂尾神楽 地割下

地割下


椎葉神楽(栂尾神楽) 鬼神

椎葉神楽(栂尾神楽) 鬼神 椎葉神楽(栂尾神楽) 鬼神

鬼神


椎葉神楽(栂尾神楽) 鬼神 椎葉神楽(栂尾神楽) 鬼神

鬼神


椎葉神楽(栂尾神楽) 鬼神 椎葉神楽(栂尾神楽) 鬼神

鬼神


椎葉 栂尾神楽 鬼神 椎葉 栂尾神楽 鬼神

鬼神


椎葉 栂尾神楽 鬼神 椎葉 栂尾神楽 鬼神

鬼神


高千穂の夜神楽(野方野神楽)

「野方野(のかたの)神楽」は高千穂岩戸地区の石神神社に奉納される神楽で、地元では「牛神神社」と呼ばれており、高千穂神社の御祭神である三毛入野命(みけぬのみこと、神武天皇の兄神)に仕えていた牛を社傍にお祀りして創建されたとの説もあります。 今回、披露はありませんでしたが、「杉登り」の舞等で登場する面(おもて)様はその辺から独特な角を付けた様子で代々受け継がれているとの事です。
野方野神樂(神武大祭・神武広場にて撮影)

この3番(手力・鈿女・戸取)は、日向神話 岩戸開きのお話しが元になっています。
世界の陽性と正義と平和を象徴する太陽の神、天照大御神(アマテラスオオミカミ)は、弟の荒ぶる神、須佐之男命(スサノオノミコト)の乱暴ぶりに耐えかねて、怒って岩屋の奥に隠れてしまい、世は闇に閉ざされてしいました。
困った八百万(ヤオロズ)の神々が今後の対策を練ったのが高千穂の天の岩戸神社近くにある天の安河原。
百万(ヤオロズ)の神々は天の安河原に集まって相談した末、岩屋の前で宴会を開くことに。
芸達者の天鈿女命(アメノウズメノミコト)が賑やかに舞い踊り、それを肴にみなでその周りで宴会を始めた。
その騒ぎに天照大御神が岩戸を少し開いたところを手力雄命(タヂカラオノミコト)が岩戸を開け投げ飛ばし、世に再び光が戻った。というお話です。

高千穂の夜神楽(野方野神楽) 手力たぢから

手力雄命(たぢからおのみこと)が、天照大神が隠れている天岩戸を探し当てるところをあらわした舞です。
この舞は、静と動の折り合いが見事に調和した神楽舞いです。

高千穂の夜神楽(野方野神楽)手力(たぢから) 高千穂の夜神楽(野方野神楽)手力(たぢから)

手力(たぢから)


高千穂の夜神楽(野方野神楽)手力(たぢから) 高千穂の夜神楽(野方野神楽)手力(たぢから)

手力(たぢから)


高千穂 野方野神楽 手力(たぢから) 高千穂 野方野神楽 手力(たぢから)

手力(たぢから)


高千穂 野方野神楽 手力(たぢから) 高千穂 野方野神楽 手力(たぢから)

手力(たぢから)


高千穂の夜神楽(野方野神楽) 鈿女うづめ

天の岩戸の所在がはっきりしたので、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で面白おかしく舞い、天照大神を岩戸より誘い出そうとする。
この天鈿女命の、天岩戸の前での舞いが、神楽の起源という説もあります。

高千穂の夜神楽(野方野神楽)鈿女(うづめ) 高千穂の夜神楽(野方野神楽)鈿女(うづめ)

鈿女(うづめ)


高千穂の夜神楽(野方野神楽)鈿女(うづめ) 高千穂の夜神楽(野方野神楽)鈿女(うづめ)

鈿女(うづめ)


高千穂 野方野神楽 鈿女(うずめ) 高千穂 野方野神楽 鈿女(うずめ)

鈿女(うずめ)


高千穂 野方野神楽 鈿女(うずめ) 高千穂 野方野神楽 鈿女(うずめ)

鈿女(うずめ)


高千穂の夜神楽(野方野神楽) 戸取ととり

戸取明神(手力雄命)が天岩戸を開き、天照大神に再び出て頂く。これで又世の中に光が戻る事となる。

高千穂の夜神楽(野方野神楽)戸取(ととり) 高千穂の夜神楽(野方野神楽)戸取(ととり)

戸取(ととり)

高千穂 野方野神楽 戸取(ととり) 高千穂 野方野神楽 戸取(ととり)

戸取(ととり)


高千穂 野方野神楽 戸取(ととり) 高千穂 野方野神楽 戸取(ととり)

戸取(ととり)



『あら来たり大神殿、何とて出させ給わぬ。出でさせ給わぬならば、我八百萬神のカを出し一方の手を取りて殻げ捨てれば、山田ケ原に着きにけり・・・』

高千穂の夜神楽(野方野神楽)戸取(ととり) 高千穂の夜神楽(野方野神楽)戸取(ととり)

戸取(ととり)

高千穂の夜神楽(野方野神楽)戸取(ととり) 高千穂の夜神楽(野方野神楽)戸取(ととり)

戸取(ととり)



肖像権・プライバシー権について

神楽を舞われている方、神楽関係者以外の観客の方については、肖像権、プライバシー権の観点より、お顔が認識出来ない程度のボカシ加工を行っております。
何か問題等ございましたらメールを頂ければ、すぐに対処しますのでご連絡をお願いします。

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