久家神社と化石群
宮崎県 新富町の「久家神社」一帯には「化石群」があり、学術的に貴重な資料として注目されています。これらは約250万年前にいた海生の2枚貝 ツキガモドキ類を主とする化石群です。
久家神社へは化石群のトンネルをくぐって参拝します。
神社の御祭神や御由緒についはわかりませんでした。
久家神社 地図等の情報
鎮座地:
宮崎県 児湯郡 新富町 大字日置 字岩脇
地図:
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(1006 271 007*77)
緯度経度:32度4分29.56秒 131度30分38.52秒(日本測地系)
JR日向新富駅から歩いて約15分
新富町岩脇の冷湧水性化石群集
児湯郡新富町岩脇の久家神社一帯は、以前から二枚貝ツキガイモドキを主とする密集化石が産出することで知られており、横浜大学の間嶋隆一教授を中心に詳細な研究が行われています。
これまでに判明したこと。
- これらの密集化石は、冷湧水性化石群集であること
- 南北100m、東西60m、層厚約12mの範囲で分布すること
- 群集の中に現存するツキガイモドキ類の生息状態と一致するものがあること
- 同じ層準から産する界化石から、古水深が50m - 150mであると推測されること
- この群集は、炭素安定同位体?に枯渇した炭酸塩コンクリーションに凝固され、
そのことがメタン湧出の影響を反映したものであること
冷湧水性化石群集とは
熱水や冷湧水に含まれるメタンや硫化水素を栄養源とするバクテリアを体内に
共生させ、バクテリアのつくるエネルギーを利用し生活している大型生物群集の
ことを科学合成群集といいます。深海の熱水噴出孔や冷湧水水孔付近で生活する
チューブワームやシロウリガイなどが有名です。冷湧水性化石群集とは、科学合成
群集のうち、冷湧水に伴なう化石群集のことです。
岩脇の化石群集の特徴
岩脇の冷湧水性化石群集は、温泉を伴なわない浅い海に生息していたことが確認されています。このような例は非常に稀であり、今のところ九州ではここだけです。岩脇の化石群集は温室効果ガスであるメタンの湧出が関係していることから、過去の地球環境変動を研究する上で、学術上非常に重要な化石群であり、今後の研究の進展が注目されます。
久家神社の化石群 岩肌一面に化石が見られます。
(現地で採集することは出来ません)
新富町岩脇 宮崎層群高鍋層
(新第三世紀鮮新世:約200万年前)
以上の文は、宮崎県立博物館外に展示してある 化石群の標本(2005年2月に国道10号線拡張工事の際に採取したもの)の説明文を全文引用したものです。
関連文献
➡ 宮崎層群高鍋層(鮮新統)の冷湧水性化石群集に関する新知見
➡ 宮崎層群高鍋層(鮮新統)の冷湧水性化石群集の新露頭
➡ 宮崎層群高鍋層の冷湧水化石群集
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