− 石垣の村 戸川 −
石垣の村 戸川
青雲橋より日之影川沿いに
見立渓谷方面に走ると、山あいに全戸7戸の「戸川集落」があります。
宅地、耕地、石倉から防風垣にいたるまで、石組を中心に形成された集落は「石垣の村」とも呼ばれるようになりました。
最古の石垣が嘉永年間(1848年〜)から安政年間(1854年〜)に築かれたといわれる。
“戸川地区で最初に石垣を作ったのは、坂本寅太郎氏で、江戸末期のこと。後には同郷の藤本嘉三郎氏とともに江戸城改修の際に石工として赴くほどの名人だった。それから、近隣の人々は競うように石垣を作り始め、明治30年に起こった火災をきっかけにした石蔵づくり、大正14年に完成した七折用水による棚田づくりに、その石組みの技術は生かされた。”(
宮崎県季刊誌「jaja」より一部引用)
平成15年には文化庁より「文化的景観地区」に選定、最も高い石垣は11mにも達し、日本一の高さを誇るなど、数々の認定、受賞を受けています。
平成11年「日本の棚田百選」
平成12年「第8回美しい日本のむら景観コンテスト」全国農協中央会賞
平成14年 石垣の村をゴールとするウォーキングコースが「日本の遊歩道百選(読売新聞)」に認定
村の中心部には、宿泊研修施設「石垣茶屋」があり、4月の棚田まつりでは、地域の伝統芸能の披露や多様なイベントが催されております。
リーフレット紹介(石垣の村・ 散策マップ)
石垣の村 戸川 アクセス・地図等の情報
地図:
GoogleMap Mapfan Mapion 
(498 393 527*43)
緯度経度:32度41分49.26秒 131度24分18.06秒(日本測地系)
国道218号を「道の駅青雲橋」のところから下り、県道6号日之影宇目線を見立方面に約7Km(約10分)走ります。
途中より、道幅が狭くなり、すれ違い出来ない部分もあります。木材搬出のトラックなども通りますので、スピードはおさえて安全運転を!!
駐車場は「石垣茶屋」の駐車場を利用しました。
公共交通機関:JR日豊本線延岡駅から宮崎交通高千穂バスセンター行きバスで55分、青雲橋下車、タクシーで約10分
「森林セラピー基地」石垣の村トロッコ道ウォーキングコース
「森林セラピー基地」石垣の村トロッコ道ウォーキングコースは、「日之影キャンプ村」〜「石垣の村」までの4Kmのコースで、日之影川の清流や古い史跡などを散策でき、四季を通して親しまれています。「日本の遊歩道百選」にも認定されています。
上記地図は、
日之影町森林セラピー推進協議会サイト内、
石垣の村トロッコ道ウォーキングコース(PDF)より一部抜粋転載したものです。
石垣の村 戸川 周辺散策
時間があれば、「日之影キャンプ村」〜「石垣の村」間の石垣の村トロッコ道ウォーキングコース含め、歩きたかったのですが、今回は、戸川集落周辺のみを散策しました。写真でご紹介。
水車小屋
昭和初期に対岸の松の内集落から得水し使用された時期もある水車を 平成9年度に復元。上段の水車路は今でも残り、当時の生活(精米・製粉)の様子をかいま見ることが出来ます。
歴史に生きる石垣の村
標高954m、雄大な戸川岳のふもとに点在する農林業の村「戸川」。この村も以前は水に恵まれなかった為、主な産業は、麦やトウモロコシなどの畑の作物や、シュロ・コンニャクなどの山の産物によって生活をしていました。
大正時代の終わりになって七折用水路が開通しましたが、これによって戸川の農業も大きく変わりました。
用水路の豊かな水を利用するため、集落内のいたる所で開田が進みましたが、そのほとんどが石垣によるものでした。この頃に石垣の村は誕生したといえるでしょう。
水田が開かれ、米が主な産業になってくると、精米作業にも大変な人手と時間が必要となりましたが、何とかこれを解消しようと考案されたのが、豊かな水を利用したこの水車だったのです。いわば必要に迫られた生活の知恵でもあったわけです。
収穫した米を、朝のうちモミのままこのウスに入れておくと、夕方にはきれいな白米に仕上がっていました。農家にとってはとても重要な設備でしたが、時代が変わり文化が発達するにつれて農業機械も次々に改良され、いつしか水車も姿を消すこととなり、今では水車があったことすらも忘れられてしまいました。
最近になって古き時代の文化が見直されるようになり、それに伴って石垣もまた脚光を浴びることとなりました。せっかく石垣の良さを見直すなら古き良き時代の水車も再現したらという国、県の指導により、平成9年度ふるさと水と土保全モデル事業(歴史的遺産)、総事業費1118万円で町営の施設としてここに再現したものです。しばらくの間、のどかな音を聞きながら、石垣村のロマンをお楽しみ下さい。(現地案内板より)
戸川神社
創立年月日は不詳、毎年12月に例祭が開催されています。
以前は、織田神社と称されていたこともあり、元禄年間の「雨乞いの神事」の言い伝えがあります。
詳しくは以下のfacebookが参考になると思います。
➡ 日之影の神社より戸川神社
戸川地区の棚田
水田面積:3.7ha(約11,100坪)、 棚田枚数:104枚、 農家戸数:7戸
日本一高い棚田の石垣
棚田を守る石垣の一番高い所は11mに達し、日本一 最高、特に自然石での石垣は独特の雰囲気をかもしています。
一番古い石垣は嘉永から安政年間に築かれたとされています。
10年位前でしょうか、当時、日本一の高さ(8.5m)と言われた、佐賀県唐津市にある、蕨野(わらびの)の棚田(棚田百選)の撮影に行ったことがありますが、それよりもさらに高いようです。
坂本長太翁像
坂本長太氏は、大正14年に完成した七折用水路の開削にあたり、献身的な協力を惜しまず、その功績をたたえ建立されました。現在の美しい棚田づくりの先導者でもあります。
オススメ関連リンク
一般社団法人 建設コンサルタンツ協会
特集 土木遺産X 九州地方/現存する「石」の土木施設
村人たちが積み上げた「石垣の村」
宮崎県・日之影町(PDF)
〔日之影町関連ページ〕
|青雲橋(道の駅青雲橋)|天翔大橋|天神山つつじ公園|日之影町中川地区のチューリップ畑|見立渓谷|大人(おおひと)神楽(日之影神楽)|
その他の宮崎の写真も是非ご覧下さい(このページは一部です)
-Miyazaki sightseeing photograph collection-
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石垣の村 戸川(宮崎県西臼杵郡日之影町)
- 2018 −