祖母傾山系ユネスコエコパーク「申請書概要」決定

▶ in ニュース・地域の情報他 posted 2015.08.23 Sunday / 09:59



祖母傾山系ユネスコエコパーク(BR - Biosphere Reserves)「申請書概要」決定

宮崎・大分両県にまたがる祖母傾(そぼかたむき)山系のユネスコエコパーク(BR - Biosphere Reserves)登録をめざす両県の推進協議会総会が21日、宮崎県延岡市役所で開催されました。
祖母傾山系が持つ生態系の豊かさに加え、古くから農業や林業が行われ山が信仰の対象となるなど、人と自然が共存してきたことなどを盛り込んだ「申請書の概要」を27日に「申請を審査」する日本ユネスコ国内委員会(事務局・文部科学省)に提出することを決めたようです。

祖母傾国定公園

「尖峰と渓谷が育む森と水、いのちの営みを次世代へ〜自然への畏敬をこめて〜」

テーマは・・
「尖峰(せんぽう)と渓谷が育む森と水、いのちの営みを次世代へ〜自然への畏敬をこめて〜」
花こう岩のとがった山岳と美しいV字形の渓谷を土台に森林や河川が形成され、多様な生態系が育まれている特徴を強調。
森や水を資源とする農林業の発展とともに、神楽や獅子舞といった自然に対する畏敬や感謝を示す民俗芸能の伝承の場になっているなど、人々の暮らし

とも共生している。これらを「いのちの営み」と表現し、次世代への継承を目指す。

よく表現された、とてもいいテーマ(文言)だと思います。


祖母傾国定公園

対象地域 3ゾーンなど

宮崎県 延岡市、日之影町、高千穂町、大分県 佐伯市、豊後大野市、竹田市、にまたがる25万2259ヘクタール。

エコパークは、自然と人間の共存が評価の基準となっており、
  • 〈1〉自然を厳正に保護する「核心地域」
  • 〈2〉教育・研究・登山、エコツーリズムなど野外活動などを通して自然への理解を深めることが可能な「緩衝地域」
  • 〈3〉人が定住し、有機農業や観光などの経済活動を行う「移行地域」
 の3ゾーンの共存が登録条件。

祖母傾山系のユネスコエコパーク登録申請では、以下の3ゾーン。
  • (1)「核心地域」 祖母、傾、大崩(おおくえ)の 3山の山頂周辺 1580ヘクタール
  • (2)「緩衝地域」 その周辺 4398ヘクタール
  • (3)「移行地域」 日之影町、高千穂町、豊後大野市全域と延岡市、佐伯市、竹田市の市街地や沿岸部などを除く 計24万6281ヘクタール

 ゾーンのイメージは → 大分合同新聞ページで 

2017年5〜7月ごろに開かれる理事会での登録決定を目指す。

協議会では、今後、「申請書の概要」をもとに「申請書」の作成を進める。年内に学術調査によるデータや次世代につなげる環境教育のプログラムなどを補足して盛り込む方針。来年2月に、登録に向け、「申請書」を提出予定。
2017年5〜7月ごろに開かれる理事会での登録決定を目指すとのことです。 




祖母傾国定公園
祖母・傾山系には九州最大の原生林があり、寒い地域に多いブナ林のほか、モミやツガ林など幅広い植生が見られる。この地域にしかないツチビノキなどの希少種も多く、特別天然記念物のニホンカモシカも生息している。

私も、5/6年程前、日之影町の林道で路上を歩くニホンカモシカを見ました。

「ユネスコエコパーク」とは?

UNESCO - MAB Biosphere Reserves(自然と人間生活が持続的に共存する地域)

ユネスコエコパークは日本だけの呼称で BR(Biosphere Reserves)が国際的に通用する名称。
ユネスコエコパーク(BR)の理念は、自然と人間の共存。自然環境や生態系の保全と、持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的とした「生物圏保存地域」に認定された地域を指します。

ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の「世界自然遺産」は貴重な自然を守るのに対し、「ユネスコエコパーク」は、自然と人間社会の共生をめざしているのが特徴。
世界自然遺産に次ぐランク
とされています。

国内では、照葉樹林の「綾」、「屋久島(鹿児島県)」など、現在、7ヶ所が登録されています。

期待される「ユネスコエコパーク」効果
 国内外への情報発信力の強化による地域活性化
 世界基準の認定によるブランド価値の向上
 環境教育、研究の拠点としての活用 など

 → ユネスコエコパーク(BR: Biosphere Reserves) について(PDF)環境省

 → 以前書いた綾のユネスコエコパーク登録時の当サイト内記事
 綾ユネスコエコパーク」誕生

世界農業遺産にも期待が高まります。

話は変わりますが・・「高千穂郷・椎葉山地域」は、2014年10月、FAO(国連食糧農業機関)が認定する、世界農業遺産の国内候補地に選ばれております。

世界農業遺産は世界各地の伝統的な農法や文化風習の保全を目的に、2002年に始まったもので、これまでに世界で31カ所、国内で5カ所が認定を受けている。
認定を受けると、農産物の付加価値や観光面のメリットが期待できるという。

こちらも、登録されると良いですね。



話題は変わりますが・・

高千穂は、「阿蘇ジオパーク」に参加しないのでしょうかね?
高千穂峡の柱状節理など見ていると十分価値あると思うのですが・・・。



台風15号の強風で国見ヶ丘の巨木(赤松?)が折れておりました

【8/25 追記】
台風15号の強風で国見ヶ丘の巨木(赤松?)が折れておりました。
(8/25朝、ネットワークカメラをキャプチャしたもの。)
国見ヶ丘

高千穂峡も増水しておりました。
水位が下るまで、しばらくボートは運休になるものと思われます。
増水した高千穂峡1
増水した高千穂峡2




【追記】
日本ユネスコ国内委員会の分科会は、2015年12月4日までに、祖母傾系のユネスコエコパーク登録の申請について、「2016年のユネスコへの申請に向けて準備をすすめてよい」と判断した。
順調にゆけば・・
2016年2月の申請書案、8月に申請書を国内委に提出、9月に国内委がユネスコに推薦し、2017年夏頃に審議、決定される見通しとのこと。

 

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